街を歩けば、駐車場にしている土地や、未利用の空地、市街地内農地も多く見かけます。
「土地は余り、利用する時代」と言われて久しいですが、自分のマイホーム用の土地を探すとなると
「なかなか無い!」 と、言うのが実感ではないでしょうか。
買える土地が無いのはナゼでしょうか?
その要因は、いわゆる需要と供給とのミスマッチで、皆さんにとっての「買える土地」が少ないことです。
いつも、失敗しない土地探しセミナーでお話している土地探しの難しさの背景事情と、ではどんな土地なら買えるのかを、お話をしてみます。
不動産コンサルタント 中村 武
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| ■土地探しの難しさ 〜“買える土地”がない構造的な要因 |
1.首都圏の「土地分譲」事業は用地仕入れの困難さや、収益性からも成立しない。
近年の首都圏の地価は上昇傾向が顕著となり、先には都心の一等地であるティファニー銀座本店を、ゴールドマンサックスが坪1億8000万円で買収と報じられました。このようなトピックスの事例は、皆さんのマイホーム用地とは不動産投資の尺度は異なりますが、長年続いた地価のデフレは終焉を迎え、大都市圏を中心に地価は反転上昇してきています。
地価の上昇傾向からも、大規模な開発分譲用地は競争入札方式も増えてきており、特に中小の不動産会社にとっては益々に土地仕入れが困難となっています。
土地のみ分譲事業はよほどの割安価格で土地仕入れができない限り、分譲時までの開発コストを販売価格に転嫁することは難しく、土地分譲をしたくともできないのが実情です。
したがって、不動産会社は土地付の建売住宅か、建築条件付土地として販売し、新築建物の利益をもって事業の適正利益を図ることになります。
2.パワービルダーの出現、一般の皆さんと同じ土俵で土地を買っている!
近年は団塊ジュニア等の一次取得者を主要な顧客層として、土地付建物の建売住宅分譲で利益を出せる事業モデルを構築した年間数千棟の規模で大量供給するパワービルダーと呼ばれる建売業者が出現しています。
その圧倒的な量的パワーから大幅に建築コスト下げをはかり、事業利益を確保しています。近時は同業者間の土地仕入れ競争も激しく、一般の皆さんと変わらない価格相場で、一棟現場 (一棟しか建たない土地) から購入しています。
購入の意思決定や代金決済のスピードは速く、とても一般の購入者は対抗できません。
| ■どんな土地なら、買えるのか。 ☆次の、三つに大別されます。 |
1.割高価格を承知で、「建築条件なし」売地を購入する。
うえの構造的な要因もあり、事業者は土地付建物「建売住宅」で分譲販売し、建物から事業利益を確保しています。“土地のみ”での販売では、利益の取れる“建物”が無くなってしまいます。
そこで、建売住宅の販売で見込んでいた 建物利益相当額が、土地価格に上乗せされるワケです。 この上乗せ金額は、個々の「土地付建物」総額内に占める土地価格にもよりますが、概ね 10%〜15%程度のアップがみられるようです。
☆注意!なお、販売方法のひとつとして売れ行き不振の物件を、建築条件なし!土地として販売するケースも見られます。購入物件選びには、十分に注意をしてください。
2.「建築条件付土地」を購入する
ただし、この土地購入はトラブルも多くみられることから、建築条件付きとはどんな契約か? どのような契約の進め方をするのか?等々を、購入者がよく理解でき納得できる条件が整えば、決して悪い土地購入ではありません。相手業者の言うことを鵜呑みにせず、この土地売買の進め方をよく理解し納得のうえで進めてください。
■この土地購入に失敗しない最初のワンステップ!
<売主の本業が不動産業者なのか、建築請負業なのかを知ることが、最初の大切なチェック事項です。>
(1)売主が宅建業免許しかない場合には、建物請負契約はできません。建築工事請負契約には「建設業免許」が必要です。売主に建築業免許が無い場合には、指定する協力工務店等との請負契約となることが多い。
(2)また、売主が建設業免許業者であっても、協力工務店等への
一括丸投げ 施工の場合には、設計事務所による自由設計・施工監理下での注文建築には馴染まず、売主が応じないことがあります。
☆注意!なお、一括丸投げ施工による建築工事請負契約は、建設業法では認めていない。
(3)購入予算内で、自分の希望する家が建てられるか。 土地売買契約の前に、売主が用意する建物の工法や標準仕様・仕上げ等の建築工事条件をよく確認し、追加予算となる工事範囲を明確にしておくこと。 建築工法や仕様、仕上げのレベルが分かる 1.2級建築士、建築管理技士等の専門家の同行アドバイスを受けられると良いですね。
(4)「建築条件付土地」の販売チラシ等で、あらかじめ土地付建物価格の
総額例が表示されている物件は、いわゆる 売り建て(うりたて)と呼ばれ、実態的には建売住宅が多いこと。売主が、不動産売買・仲介を本業としている“宅建業免許のみ”の不動産業者に多く見られます。
☆注意!
●土地契約後、建物プランが決定したときに、土地契約から 「土地付建物売買」に
契約の巻き直し を行うものは、この 「売り建て」ケースと思われます。
●新築建物の建築確認(建築の許可)を受ける前に、「建売住宅」を販売開始することはできません (「青田売りの禁止」宅地建物取引業法第33条)。建売住宅での “つくってしまう” 販売リスク回避から、買主の自由設計をうたい文句に
「売り建て」 としている販売事例も見受けられます。
3、「中古住宅」(古家付き)物件を購入する。
<購入後に、買主負担にて古家を解体して、実質的な土地購入とするもの。>
建物解体費用(首都圏では概坪当り5万円相当)がアップしますが、結果的には 一番安心の失敗の少ない土地購入の仕方といえます。 難点は、購入者の希望する物件規模よりも、広い土地の売り物件が多く、一人の購入予算では高額となり、予算が合わず買えないケースが多いこと。
☆参考・・・立地条件の良い中古住宅でも、一般的な買主の購入予算内で買えなければ、その需給関係からも容易に売れません。このような、一人の購入者には高額で買えない
「土地広の中古住宅」 を不動産業者が購入し、その後に建物を取り壊し、土地を分割し売りに出されてきます。
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